【8月16日 AFP】グルジアの南オセチア(South Ossetia)自治州をめぐるロシアとの軍事衝突で、グルジアのミハイル・サーカシビリ(Mikheil Saakashvili)大統領は15日、ロシアと合意していた和平案に署名にしたことを明らかにした。米国のコンドリーザ・ライス(Condoleeza Rice)国務長官と会談後の記者会見で述べた。

 ロシアと米国の緊張が高まるなか、ドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)ロシア大統領は、ドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相と黒海(Black Sea)の保養地ソチ(Sochi)で会談した。

 共同記者会見でメドベージェフ大統領は、「この不幸な出来事から、南オセチアとアブハジア(Abkhazia)の住民はグルジア人と同じ国家で生活することは困難だ」と述べ、グルジアからの分離独立を目指す両地域への支持をあらためて強調した。

 これに対しメルケル首相は、ロシアが「過剰な」攻撃を実施したと非難。グルジアの領土の一体性はカフカス地方に平和を回復するあらゆる計画の「基本点」となるべきだとの見解を示した。

 一方、南オセチア自治州と首都トビリシ(Tbilisi)の間に位置し、戦略的に重要なゴリ(Gori)郊外にはロシア軍の装甲車両が集結している。AFP記者は15日午後、ロシアの装甲兵員輸送車10台がゴリから移動し、トビリシまで40キロに迫る地点で停止するのを目撃した。(c)AFP/Stuart Williams