【3月23日 AFP】女性に対する暴行事件を含め在日米軍兵士の関与する事件が相次ぐ中、沖縄で23日、「米兵によるあらゆる事件・事故に抗議する県民大会」が開かれた。雨と激しい風の中、数千人が抗議デモに参加し、沖縄県内に集中する在日米軍に抗議の声をあげた。

 県民集会は前月、米海兵隊員に14歳の女子中学生が暴行されたとする事件を契機に、激怒した県民たちが企画した。1995年に12歳の少女が米軍兵士3人に集団暴行され、沖縄駐留兵力削減へ向かうきっかけとなった抗議集会以来、最大のデモとなった。キャンプ用のいすに座った高齢者から小さな子どもまで、参加者は決議文が読み上げられると承認の拍手を送った。

 しかし、与党・自民党(Liberal Democratic PartyLDP)とつながりの強い仲井真弘多知事(Hirokazu Nakaima)沖縄知事は姿を見せず、大会主催者は憤りを隠さなかった。

 主催者は当初、1万人を超える参加者を予想していたが、実際の参加者数は6000人だったと発表した。

 また神奈川県横須賀市内で前週発生したタクシー運転手殺害事件に関連し米海軍が22日、横須賀基地から脱走していた同軍所属兵士の身柄を確保したことも加わり、集会における基地反対の声はいっそう高まった。

 沖縄ではさらに先月フィリピン人女性を暴行した疑いで、米兵士1人に対する捜査が進められている。(c)AFP/Harumi Ozawa