【12月29日 AFP】(一部更新)現地24日に西アフリカのモーリタニアで発生した銃撃事件に国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系組織が関与しているとされ、モーリタニア国内の安全面が不安視されていた第30回ダカールラリー2008(Dakar rally 2008)の大会主催者は28日、レースが予定通りモーリタニア国内を通過して行われることを承認した。

 モーリタニアでは24日に、首都ヌアクショット(Nouakchott)の東に位置するアレグ(Aleg)近郊で、モーリタニア人3人によりフランス人観光客グループが銃撃され4人が死亡、5人が怪我を負う事件が発生し、政府は、事件に国際テロ組織アルカイダ系の組織が関与していることを明かしていた。

 この事件に対しモーリタニア政府は、大会がモーリタニアで行われる1月11日から19日までの間に、2000人の兵士と2000人の私服警官を配備することを発表した。

 ダカールラリーの大会ディレクターを務めるエティエンヌ・ラビーン(Etienne Lavigne)氏は「我々はモーリタニアでレースができるように準備を進めているところで、今では治安が回復しているようです」と、AFPに対し語っている。

 モーリタニアのYall Zakaria内務大臣は、状況を調査するために現地27日にモーリタニアを訪れた大会の調査官に「何も恐れる必要はありません。(レース期間中は)あらゆる予防措置が執られることになります。レースが考えられる最高の条件の下で行われるのを確実とするために、モーリタニア政府は必要とされるあらゆる措置を取ります」と伝えたことを明らかにしている。

 またZakaria内務大臣は「話し合いの後で調査官は安心と安堵感を感じ帰りました。24日に起こった事件は独立した事件であり、モーリタニアが社会的な不安を抱えている証拠として解釈してはならない」と語った。Zakaria内務大臣が発表した誓約は、モーリタニアを訪れた調査官を納得させることに成功したが、その同日に3人の兵士がモーリタニア北東で武装集団の攻撃にあい死亡する事件も発生している。(c)AFP