【11月18日 AFP】来日中のチベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ(Dalai Lama)14世は17日、伊勢(Ise)で記者会見を行った。中国におけるチベットの「有意義な自治」を求める見解を改めて強調したダライ・ラマ14世は、中国政府が自身について分離独立派であると主張していることに当惑していると語った。

 ダライ・ラマ14世は、「中国政府が有意義な自治を与える限りにおいて、我々は中国にとどまる」と述べ、独立を求めているわけではないと語った。そして、「しかし中国政府は依然として私を分離独立派であると非難し続けている。私には理解できない」と述べた。

 ダライ・ラマ14世は10日間の予定で15日に来日。伊勢神宮などを訪問し、宗教関連のフォーラムで講演する予定となっている。

 日本政府は、政治活動は行わないとの条件の下で来日を許可しており、政府関係者が面会することはないとしている。ダライ・ラマ14世に対するこのような日本の対応は、欧米諸国のそれとは対照的だ。米国議会は10月、中国政府が反発する中、ダライ・ラマ14世に勲章を授与している。(c)AFP