【11月9日 AFP】ミハイル・サーカシビリ(Mikheil Saakashvili)大統領は8日、大統領選挙を前倒しで実施し、非常事態を早期に解除すると国営テレビを通じて発表した。一方、首都トビリシ(Tbilisi)では、治安部隊と反政府デモの活動家が衝突して以降、軍によるパトロールが行われている。

サーカシビリ大統領は2008年後半に予定されている大統領選挙について「1月5日に実施する決断を下した」と発表。「選挙の早期実施がお望みなのだから、早くやろうではないか」と野党勢力に対するからかいを込めて語った。

2日前に警察と抗議活動家らが衝突したトビリシは、8日現在200人規模の兵士が警戒に当っている。またテレビ局は放送を止められ、デモ活動も禁止されている。

サーカシビリ大統領は「状況は予想よりも早く安定してきている。非常事態はもうじき解除する」と述べ、非常事態の早期解除を示唆したが、具体的な日時については明らかにしなかった。

現在報道が許可されているのは国営放送局のみ。野党派の民間放送局Imediは7日夜時点で完全に停止状態となっている。

野党勢力は重装備の治安部隊に抵抗しないよう支持者らに呼びかけている。野党Republic PartyDavit Usupashvili氏はAFPの取材で、「われわれは民衆に冷静になるよう呼び掛けている」と語った。

保険省によると、6日間続いた抗議集会を警察が解散させようとして発生した7日の衝突で、589人が手当てを受け、20人が現在も入院中であるという。また、警察によると32人が逮捕されたという。(c)AFP/Nikolai Topuria