【10月21日 AFP】かつてエイズ(AIDS)が猛威を振るったアフリカの小国、ボツワナは、いまやHIV感染が死刑宣告ではないということを、ほかのアフリカの国々に対し身をもって体現している。

 国家エイズ調整局(NACA)によれば、同国はHIV感染者に対し、アフリカ大陸において過去最大規模の抗レトロウイルス薬支給を実施し、過去5年間で感染者の死亡率を8.5%にまで減少させることに成功したという。

 国連合同エイズ計画(UNAIDS)によれば、ボツワナ国民約200万人のうち約27万人がHIVに感染しており、早急に治療の必要な患者のうち85%が政府から無料で薬剤の支給を受けているという。

 UNAIDSはホームページに掲載した資料で、南アフリカでは人口の21%に相当する550万人、またるジンバブエでは8%が感染しているとして、ボツワナの例と比較している。

 これはボツワナにとって注目すべき進展である。同国のフェスタス・モハエ(Festus Mogae)大統領は2001年、死者数が驚くほどに増加する中で、「われわれは滅亡の危機にさらされている」と警告していた。

 最終目標としては、独立50周年を記念する2016年までに新感染者をゼロにすることを掲げている。(c)AFP/Charlotte Plantive