【9月6日 AFP】(一部更新、写真追加)ニカラグア北東部のカリブ海沿岸で、上陸したハリケーン「フェリックス(Felix)」により5日までに21人が死亡、数千棟の家屋が倒壊した。救援や捜索活動が進むなか、犠牲者の増加が懸念される。

 フェリックスは勢力を弱め熱帯性低気圧となったが、隣国ホンジュラスでは雨による洪水や土砂災害に対する懸念が高まっている。

■ニカラグアでは

 ニカラグアのカリブ海沿岸部では、木とブリキでできた家屋の多くが突風の直撃を受け倒壊、5万人が家を失った。

 最も被害の大きかったプエルトカベサス(Puerto Cabezas)では、ハリケーンで倒壊した家屋のがれきや電線、根こそぎになった木が散乱し、当局は生活基盤の90%が破壊されたと発表した。

■ホンジュラスでも依然警戒

 フェリックスの弱体化でホンジュラスの首都テグシガルパ(Tegucigalpa)には安堵感が広がった。ただし当局は依然、同国北部での洪水や土砂災害を警戒している。

 同国では5日午前までに、家屋の被害123件、土砂災害10件が報告された。

■メキシコでは別のハリケーンが

 メキシコでは太平洋側からバハカリフォルニア(Baja California)半島に上陸したハリケーン「ヘンリエット(Henriette)」によって電力と水道が断絶し、数千人が影響を受けた。

 観光地のロスカボス(Los Cabos)では洪水と土砂崩れが発生、道路2本が遮断された。南部の太平洋沿岸部でも土砂崩れが発生、7人が死亡した。

 5日時点でヘンリエットの最高風速は33.6メートルで、カリフォルニア湾(Gulf of California)を通過しメキシコ本土のソノラ(Sonora)州に向かっている。(cAFP/Julia Rios