【ディリ/東ティモール 11日 AFP】9日に投票が行われた大統領選挙の決選投票で敗れた最大政党フレティリン(Fretilin)のフランシスコ・グテレス(Francisco Guterres、通称「ルオロ(Lu-Olo)」)候補は11日、ノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)受賞者でもあるラモス・ホルタ(Jose Ramos Horta)候補への敗北を認めた。

 ルオロ候補は「わたしは国民の判断に従う。民主主義の原則を尊重して負けを認める。今やわれわれは互いに助け合って国を前進させていくべきだ」と記者会見で述べた

 また「ホルタ候補が東ティモールの独立と統一を維持できる大統領になることを願う」とし、同候補の当選に祝意を表した。

 9日の投票では、ホルタ候補が69%、対するルオロ候補は31%の得票率でホルタ候補の圧勝。公式発表はまだされていない。

 今回の選挙は、インドネシアから1999年に分離し、2002年に独立した後、初の大統領選挙となった。投票率は高く、国民はホルタ候補の当選を受け、騒乱が終結し平和と安定がもたらされることを期待している。

 与党フレティリンはかつて抵抗勢力として独立を求めインドネシア軍と闘争していたが、ルオロ候補の敗北はフレティリンにとって大打撃となる。同党党首のルオロ候補は同日先刻、今後は6月の議会選挙に焦点を当てると述べている。

 写真はディリ(Dili)の警察本部で同日、式典出席後のホルタ候補。(c)AFP/Bay ISMOYO