【ディリ/東ティモール 9日 AFP】9日に実施された2002年の独立後初めての東ティモール大統領選挙で、全国各地の投票所で「投票用紙の不足」が発生、選挙管理委員会は「非常事態」を宣言した。

 選挙管理委員会のMartinho Gusmao広報担当は、「すべての選挙区で非常事態だ。人々はまだ長い列を作って並んでいるのに、投票用紙が残っていない」と報告した。

 投票実施を支援した国内団体「Timorese Technical Secretariat for Election Administration(STAE)」は、国連東ティモール統合ミッション(UNMIT)と共に「複数の投票所で、追加の投票用紙の手配に対処している」と、声明を発表した。投票用紙の緊急輸送のため、国連のヘリコプター2機、東ティモールに駐留する国際平和維持部隊のヘリコプター1機も支援に加わった。「実施全体は今までのところ平和的に成功していると言え、午前中から午後初盤の投票率は高い」という。

 選挙活動事務局の声明は投票所が閉まる午後7時前に発表されたが、途中で用紙切れとなった投票所での投票が正式に延期されたかどうかについては明らかになっていない。

 写真は9日、首都ディリ(Dili)の投票所に列を作って順番を待つ人々。立候補者8人のうち、ノーベル平和賞受賞者のジョゼ・ラモス・ホルタ(Jose Ramos-Horta)首相(57)もディリのMeti Aut地区で、投票所となった小学校が朝開いた直後に投票を済ませた。(c)AFP/ADEK BERRY