【モガディシオ/ソマリア 23日 AFP】ソマリア紛争で暫定政府軍を支援したエチオピア軍が22日、約4週間ぶりに首都モガディシオ(Mogadishu)から撤退を開始した。

 エチオピア軍はソマリア暫定政府軍を支援し、首都の支配権を反政府勢力「イスラム法廷連合」(Union of Islamic Courts、UIC)から奪還した。

 モガディシオ南郊にある旧ソマリア空軍司令部では、最初に撤退するエチオピア軍兵士200人のための特別壮行会が開かれた。出席したエチオピア軍高官は「モガディシオの住民は我々を歓迎してくれた。そして撤退しようとしている今は、威厳のある式典で見送ろうとしてくれている。人々が別れのために手を振ってくれている」と語った。

さらに「常に強調してきたように、我々は占領軍ではない。ソマリア軍自身が自国の治安を維持できるようになれば、早期撤退を目指すのがエチオピア軍の目標だ」と述べた。「ソマリア軍が自力で治安を維持する機能を回復した今こそ撤退の時期だ」と続けた。

 同席したソマリアのフセイン・モハメド・ファラ・アイディード(Hussein Mohamed Farah Aidid)副首相は、エチオピア軍による支援によって首都の支配権奪還が加速され、2006年12月28日に反政府軍を敗走させることができたとエチオピア軍の功績を称えた。

 同副首相はAFPの取材に対し「エチオピアの英雄的な軍隊がソマリア暫定政府を支援し、16年に及んだ衝突に終止符を打ち、正常なソマリア国家を復活させることができた」と述べた。

 「エチオピア軍の撤退は、彼らが政治的思惑をまったく持たず、ただ地域の安定化にのみ関心があったことを示している」。

写真はケニアのナイロビで記者会見に応じる同副首相(2000年10月1日撮影)。(c)AFP/SIMON MAINA