【モガディシオ/ソマリア 10日 AFP】米軍は9日、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)のメンバーが潜伏するとみられる地域を爆撃した。この爆撃により、国内政情や国際的力関係などにおいて、紛争の絶えない同国では一層の不安定化が懸念される。

 ソマリア国防省は同日、米軍が8日にAC-130戦闘機によって2つの村を空爆し、翌9日にはヘリコプターで同地域を再度攻撃したと伝えた。

 米国防総省は空爆区域内に「アルカイダの重要なメンバー」が存在すると伝えており、テロリストの活動を抑える必要があるとしている。

 地元住民らによると、空爆で民間人少なくとも19人が死亡した。第2の攻撃による死傷者は現在までのところ報告されていない。

 米軍は、エチオピア支援の政府軍に破れたイスラム武装勢力がアルカイダ幹部を匿っていると非難し、1990年代初頭以来初めて介入した。

 米海軍報道官によると、空母ドワイト・D・アイゼンハワー(USS Dwight D. Eisenhower)が「テロリストの活動監視」のため、ソマリア沿岸に配備されている。

 写真は、大西洋を航海中の空母ドワイト・D・アイゼンハワー(2000年4月14日撮影)。(c)AFP/US NAVY/PH3 David E. Carter